堀内 良太
2020/01/20
この記事では、Photoshopでよく使われているぼかしとその使い方を紹介していきます。
以下が記事の内容です。
基本的なぼかし方となりますが、一番使われているぼかしの利用方法なのでぜひ覚えていってください。
まずは基本的なぼかしの使い方です。
画像を用意し、Photoshopでひらきます。
「フィルター」→「ぼかし」→「ぼかし(ガウス)」を選択します。
すると、ぼかし(ガウス)と書かれたパネルが表示されるので、ゲージを動かして度合いを調整します。
よければOKを押せばぼかしが反映されます。
これが画像全体にぼかしをかける方法です。
次に部分的にぼかしをいれる方法です。
画像をひらき、なげなわツールを選択し顔のまわりを囲むように線をひいてください。
そのご、さきほどと同じ要領でぼかし(ガウス)を選択しぼかしをかけます。
すると、なげなわツールで囲んだ部分だけぼかしがかかります。これで部分的なぼかしのかけることができました。
ただしこの場合、なげなわで囲んだ部分(ぼかす部分)とその外側(ぼかさない部分)がはっきりとわかれているので、境界線もぼかすようにしたい場合は、ぼかしツールをつかいます。
ぼかしツールを選択し、画面上段にあるブラシ設定で太さやぼかしの強さを設定しましょう。
ぼかしをくわえたい部分をなぞります。
するとなぞった部分だけにぼかしがかかり、ぼかさない部分との境界も徐々にかわっていっているのできれいな?ぼかしをつくることができます。
なげなわとぼかしツールをつかったぼかし方、状況におうじて使い分けていってください。
次に画像の境界線の部分のみぼかす方法です。
方法はとっても簡単です。
トリミングしたい部分をなげなわツールか、多角形選択ツール、楕円形ツール、もしくはペンツールを使ってかこみます。
今回は楕円形ツールで顔をかこっていきます。
画像を囲ったら、「選択範囲」→「選択範囲を変更」→「境界線をぼかす」を選択します。
すると境界線をぼかすと書かれたパネルが出現しますのでぼかしの半径を調整しOKをおします。
これだけではなんにも変化はありません。
ですが、レイヤーパネルにあるレイヤーマスクを追加、と書かれたアイコンをクリックすると、トリミング枠でマスクされた画像(境界線がぼけた画像)ができあがります。
これで境界線をぼかす方法ができました。
次は、画像の背景のみをぼかす方法の紹介です。一眼レフカメラの単焦点で撮影したような画像(一部ピントがあっていてそれ以外はぼけた画像)をつくっていきます。
その前に注意点として、この方法はぼかしに向いている画像と向いていない画像があります。
被写体と背景がはっきり分かれていて、被写体が途中で切れている画像がオススメです。
以下のような、ぼかすべき背景がどこからどこまでなのかわかりずらい画像はむいていません。
ということで、今回はこちらの画像を使ってぼかしていきます。こちらの背景画像のみぼかしをいれていきます。
クイック選択ツールを選択し、人物を選択していきます。
どんどんなぞって選択範囲を広げていきましょう。
選択範囲が広がりすぎたら、optionを押しながら広がりすぎた部分を選択すれば調整ができます。
選択ができました。より細かくきりぬきたい場合はこちらを参考にしてください。
現場で使える!photoshopで人物の切り抜きの記事はこちら
被写体を選択できたら、そのレイヤーをコピーします。レイヤーを選択し、レイヤーパネル下にある+アイコンをクリックしてコピーしましょう。
選択した状態で「選択範囲」→「選択範囲の反転」を選択します。
反転したら反転させた部分(背景部分)をdeleteして削除します。
これで人物のみのレイヤーと背景のレイヤーの2つができました。
そして、さきほどコピーした背景のレイヤーを選択し、「フィルター」→「ぼかし」→「ぼかし(レンズ)」を選択し、ぼかしていきます。ぼかし(ガウス)でもできますが、(レンズ)の方がおすすめです。理由はのちほど説明します。
いろいろと設定項目がありますが、半径の部分の調整のみで大丈夫です。
あまりぼかしすぎると違和感がでてしまうので、ほどほどにぼかしましょう。
これで背景のみぼかした画像の完成です。
動画でもどうぞ
ぼかし(ガウス)でも同じような効果をえられますが、ガウスの場合、選択範囲の境界線部分のぼけが強調されたようになってしまいます。
比較すると一目良縁です。ぼかし(ガウス)の方が違和感がありますね。
ということで、今回のような切り出してぼかしをおこなう場合は(レンズ)でぼかすことをおすすめします。
今回はひとつの画像を切り抜いて被写体のみにピントを合わせたような画像のつくり方を紹介しましたが、別々の画像を組み合わせて背景のみをぼかす方法もあります。興味のある方は参考にしてください。
Photoshop 髪の毛の切り抜きはここまで進化の記事はこちら
ここまでは、すべてレイヤーに直接ぼかしをいれる方法を紹介しました。ですが、この方法は一度加工してしまうとぼかしの度合いを修正・変更することができません。
そんなとき便利なのが、スマートフィルターです。この方法で加工を行えば、特殊なフィルターを通すので、何回でもやり直しがききます。
使い方はとっても簡単です。
まずはじめに、ぼかしたい画像レイヤーを選択し、レイヤーパネル右上にあるアイコンをクリックします。
メニューが表示されますので、「スマートオブジェクトに変換する」を選択します。
レイヤーからスマートオブジェクトに変換されました。これで特殊なフィルターがひかれた状態になります。
そうしたら、さきほど紹介したぼかしの方法(「フィルター」→「ぼかし」→「ぼかし(ガウス)」)を行って、スマートオブジェクトにぼかしを適用しましょう。
スマートフィルターと書かれた目のアイコンをクリックすれば、適用している効果が解除されます。
再び適用したい場合はもういちどアイコンをクリックしましょう。
また、スマートフィルターと書かれた部分より下(ぼかし(ガウス)と書かれた部分)をクリックすれば、再び効果の度合いを修正することができます。
修正がなんどもできるのでオススメです。
ただし、スマートフィルターに変換した場合、ぼかし(レンズ)のみ適用できなくなってしまうので、さきほどの単焦点で撮影したような遠近感のあるぼかしを適用したい場合は変換せずにおこなう必要があります。
以上が画像にぼかしを入れる4パターン(全体、顔、境界線、背景)でした。
以下にまとめましたので参考にしてください。
スマートオブジェクトに変換すると効果の修正をすることができますが、「レイヤーからスマートオブジェクトに変換する」という1工程が発生するので、たくさんの画像を処理する必要がある場合は少々面倒です。
そういった場合は、作業工程を記憶させて自由に再生することができるアクションという機能を使って作業の効率化をはかると良いかと思います。
Photoshop アクションの使い方の記事はこちら
ただ、修正の必要がない場合はいちいちスマートオブジェクトに変更する必要はないかと思いますので、状況におうじて使い分けていきましょう。
堀内 良太
フォトレタッチとイラスト作成が得意なフリーランスのデザイナー。デザインがなんだかアメコミっぽくなる習性がある。ヒップホップを愛する。
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