堀内 良太
2019/06/18
Photoshopを使ってできることのひとつに画像の合成があります。
画像の合成は誰でも簡単にできますが、ただ単に画像をのせただけでは、合成感がまるだしでかっこ悪いです。今回はPhotoshopでの合成を違和感なく調整する方法をご紹介していきたいと思います。
Photoshopで画像どうしを違和感なく合成していく方法をご紹介します。この2 つの画像を例に作成していきます。
合成をする前に、合成する写真どうしが合成に適しているかどうか、確認することをおすすめします。
合成をする上で、光の量や角度はとても重要です。
合成をする前に、用意した写真の光の差し込み方や影があるかどうか、影が落ちている方向などを確認しましょう。光の当たり方が近ければとても良いです。全く違う場合は、かなり難しいですがあとで調整する必要があります。
たとえば一方は日当たり良好で、一部色が飛んでしまっている画像、もう一方は日のない場所で撮影された画像だった場合、調整が難しかったり合成したとしても合成感まるだしになってしまいます。
なので、合成は出来るだけ同じような光量や照射角度で撮影された写真を選定しましょう。被写体が変えられない場合は、被写体の環境に合わせて背景画像を選択する、ということになります。
画像の解像度も合成の完成度を高めるための重要なポイントです。片方は高解像度でもう片方はめちゃくちゃ粗ければ、どんなに光の当たり方や色合いがよくてもNGです。下は極端な例ですが。。
これも結構重要です。ピントは全身同じ程度のピントの場合もあれば、部分的にあっていて他はぼけている場合もあるので合成をする際はチェックが必要です。
まずはじめに、人物を切り抜きます。被写体を選択で切り抜いてもいいですが、正確に行いたいのでパスで切り抜きか選択とマスクで切り抜いていきます。
現場で使える!photoshopで人物の切り抜きの記事
被写体を選択の記事
画像に人物を載せた状態がこちらです。
これでは合成まるだしですね。
写真どうしをなじませるために、彩度や明るさ、トーンを調整していきます。
簡単な方法があるのでそちらを紹介します。
人物画像を選択し、イメージ→色調補正→カラーの適用を選択します。ポップアップした画面のソースからもうひとつの画像を選択。色合いやトーンが近くなった画像が表示されます。
細かい調整をし、決定。これであるていど違和感がなくなります。
より空間にリアリティを持たせるため、背景にぼかしをいれていきます。人物にピントがあっていてその他はピントがぼけているイメージです。
パレットからぼかしツールを選択し、人物の周りをゴシゴシとこすってぼかしをいれていきます。どんどんぼかしましょう。
さらに雰囲気を出すために、画像の上に光を当てます。この画像の場合はちょうど上が明るいので同じ色味の明るさで、さらに大きく照らします。
グラデーションツールで色を加えましょう。
Photoshopのグラデーション作成〜現場で使える便利な使い方までの記事
光の出どころがはっきりしたので、その場合に出るであろう人物の影をブラシツールを使って描いていきます。
色は、近くにある背景の影からスポイトツールで抽出しましょう。
レイヤーを新規で作成、そこに乗算を設定し描いていきます。極端に濃すぎるのも大変なので、最初は透明度を20%位に設定して描いていきましょう。
描きすぎた場合は消しゴムで消してください。
仕上げに空間に統一感をもたせるため、全体に暗めのグラデーションをのせます。
先程の光もそうでしたが、合成した画像どうしにかかるよう光や影などのエフェクトを入れることで画像に一体感が出ます。
極端な話、色相の統一や、モノトーンカラーに統一してしまえば合成は上手に見せることができるのです。
画像の合成が完成しました!合成の違和感はだいぶなくなったかと思います。しかし都会の地下道で中東系のおじいさんは違和感ありますねw
こちらも同じ設定で作成したものです。↓
①画像の光源を確認
②画像の解像度を確認
③画像のピントを確認
①カラーの適用で色合いを調整
②背景にぼかしを入れてピントをあわせる
③画像どうしに光をあてる
④必要な箇所に影を落とす
⑤全体の色味のバランスを調整する
合成のポイントは色味の統一!同じ環境になるように意識しましょう。
堀内 良太
フォトレタッチとイラスト作成が得意なフリーランスのデザイナー。デザインがなんだかアメコミっぽくなる習性がある。ヒップホップを愛する。
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