堀内 良太
2019/02/17
こんにちは
今日はillustratorに搭載されているマスク機能の紹介をしたいと思います。
マスク機能とは、イラレを使って何か制作している人であれば必ずといっても利用している機能で、デザインに携わっていくのであれば超重要必要不可欠な機能です。
この機能を利用すれば、作業の効率化を図るだけでなく、見せ方、表現の幅が広がる事間違いなしです。
イラレのマスク機能を使って出来る事、実際によくある利用シーンを紹介していきます。
マスクはオブジェクトや画像などをもうひとつのオブジェクトのサイズに合わせてトリミングができる機能の事です。
例えば筆者のアイコンを適当な枠でマスクします。この時トリミングしたい枠Aが内包したいオブジェクト(画像)Bより前面に来ている事がマスクを行う基本です。
macならcommand+7(winならcontrol+7)でマスクができます。マスク枠外の部分には表示されなくなりました。
そのままマスクを選択して色をつけて完成です。
マスクを解除したい場合はオブジェクトを選択してcommand+option+7(winならcontrol+alt+7)で解除できます。
マスクをした後も白矢印でトリミングのサイズを変更したり、
マスク内部の位置を移動させたり
拡大、縮小したり
一部を削除したり編集したりもできます。
例えば
写真の一部をトリミングして使用したい場合に使えます。
複数のオブジェクトにマスクをする場合、マスクをしてもマスクが反映されるのはオブジェクト内のどれか一つだけになってしまいます。ですのでこの場合、複数のオブジェクトを全て選択し、複合パスを作成してからマスクを行います。
※〔複合パスとは〕複合パスとは、複数のパスを一つのパスとして扱っているもので、パスが重なり合った部分は透明に抜けて表示されます。オブジェクトを複合パスに変換すると、複合パスに含まれるすべてのオブジェクトに、最背面のオブジェクトのペイント属性とスタイル属性が適用されます。
複数オブジェクトを選択し、複合パスを作成 オブジェクトを前面に持っていきマスクを行えば成です。複数のオブジェクトに1枚の画像が部分的に映し出されています。
動画にするとこうですね。
生ビールと書かれたテキストの中にビールの画像をマスクしていきます。
やり方は簡単です。
マスクの中に収めたい画像とトリミングしたいテキストを適当にタイピングします。(今回は生ビールにしています)
用意した画像の上にテキストを配置→マスクで完成です。とっても簡単です。
そしてこのテキストマスク、、、テキストなのでマスクした状態のままでもフォントを変える事ができちゃいます。マスクした状態を保ったまま、フォントを変えるだけで雰囲気をガラっと変える事も、気に入らなければ元のフォントに戻すなんて事も可能です。
この機能はテキストマスクの最大のポイントといえるでしょう。
余談ですが、少し前のイラストレーターではテキストにマスクをする際、テキストをアウトライン化後、アウトライン化したオブジェクトの複合パスを作成、という少し面倒な行程を経ないとマスクする事ができませんでした。ですが、上記で紹介した最新のイラレマスクでは、アウトライン化や複合パス化をする事なくマスクする事ができ、更に編集も出来てしまうので、これはもうイラレかなりの進歩といえます。
筆者も少し前まで筆者はこの方法を知りませんでしたし、イラレ歴の長い人ほど調べない傾向があるので、おそらく経験者ほど知らないんじゃないかと思います。こういった知識を定期的に更新していって、さらなる業務の効率化を図っていきたいところですね。
これは例えばのTシャツですので、もちろんTシャツでなくとも雑誌でもWEBサイトのトップイメージなど、他の場面でも同じような考え方で使えます。
これも動画でみてみましょう。
もうひとつ頻繁に利用する不透明マスクという機能の紹介です。
こちらは先程のマスクとトリミングするというところでは同じですが、更にもうひとつ、画像の一部を透明〜半透明にする事ができます。
トリミングしたい枠を用意して、グラデーション白〜黒に設定します。(黒〜白でも状況に応じて)
マスクの中に収めたいオブジェクトの上にグラデーションオブジェクトを配置して
透明パレットの右上にあるタブをクリック→不透明マスクを作成をクリックします。
すると、黒の部分が透明になった絵が出来ました。不透明マスクはトリミングしつつ部分的に透明がかかっています。
不透明マスクはテキストと組み合わせたい時とても役にたちます。
画像にテキストを配置したけれど、背景の画像が邪魔でテキストが見えづらい、そんな時は
基本説明同様、黒→白のグラデーションオブジェクトを用意してマスクします。左半分が不透明になった画像ができました。ただこれではまだ中途半端なので微調整を加えます。
透明パレットにある赤枠の部分をクリックします。ここを選択する事でトリミングしているグラデーションの透明度のバランスや大きさの調整などが可能です。
選択した後グラデーションの強度や位置を調整します。
先程より大分テキストが見やすくなりました!
マスクは広告やおよそデザイナーが手がけた制作物内においては、かなりの場面で利用されています。
例えば下の3つ折りパンフレットには↓赤い線がある分だけマスクが行われています。
これだけの画像がマスク、トリミングされています。マスクしていないとこんな感じになってしまいます。。
できるだけ写真の多い素材をピックアップしましたが、実際に現場ではこれ以上にマスクを利用する案件がたくさんあります。しかも媒体のジャンル問わずイラレを使用する機会があるのであればマスクを使わないで紙面を作り上げる事は中々難しいでしょう。
是非ともマスクと不透明マスクをマスターして、作業の効率化を図っていきましょう!
円型ツールとマスクだけで作ったイラストの紹介
堀内 良太
フォトレタッチとイラスト作成が得意なフリーランスのデザイナー。デザインがなんだかアメコミっぽくなる習性がある。ヒップホップを愛する。
「Tシャツ」と「人類進化」のところうまくできませんでした。
動画にしていただけると助かります。
テキストマスクは非常に便利ですが、書類の文字をすべてアウトラインする場合、見落としてしまいます。フォント検索でも検出できないです。作製者以外の者が編集すると見つけられず事故にながります。
マスクの基本説明の部分でマスクの色はつけられないとありますが、色はつけられますよ。
Illustrator Ver.3 から使っている古いデザイナーです/(^ ^)
今更ですが不透明マスクが今一つ分からなくてこちらに参りました。
クリッピングマスクについても、分かっていたつもりだったんですが
まさに…
>テキストにマスクをする際、テキストをアウトライン化後、アウトライン化したオブジェクトの複合パスを作成
…という手順を踏んでいた身には、目からウロコです。
どこまで進化を続けるのか。
Illustrator、つくづく便利で凄いソフトです。
古いデザイナーです/(^ ^)
テキストにマスクをする際、テキストをアウトライン化後、アウトライン化したオブジェクトの複合パスを作成
不透明マスクの使い方、書いていただきありがとうございます。
今まで背景写真の上下をphotoshopで透明に加工してから、イラレで写真の色抽出した四角形グラデーション作成して背景足りない部分に重ねてました。
不透明マスク‼︎ 知らなかったです。これから効率良く作業できます。ありがとうございました。
コメントを投稿する