堀内 良太
2020/01/24
Photoshopを使ってたくさんの画像に同じ処理をくりかえしおこないたい場合、アクションという機能を使うと便利です。
例えば
これらの処理をひとつひとつの画像におこなっていくのはなかなか大変です。
しかし、アクションは一度おこなった工程をメモリーに記録させて再生することができるので、別の画像をあつかう場合でも記録したアクションを再生させるだけで、まったく同じ工程の処理を一瞬でおわらせることができます。
今回はそんなPhotoshopアクションのインストール方法とその使い方を紹介することと、さらに色んなサイトでおすすめされているアクション素材をご紹介&レビューしていきたいと思います。
Photoshopのアクション素材とは、Photoshopで記録した一連の工程を保存、ファイル化し配布されている素材のことをいいます。
無料のものから有料のものまでたくさんあります。今回は無料のものを試していきたいと思います。
インストールの方法は簡単です。
Photoshopを開き「ウィンドウ」→「アクション」を選択し、アクションパネルを開きます。
次にパネル右上のメニューアイコンをクリックし、「アクションを読み込み」を選択。ダウンロードしたアクションを読み込んだらインストール完了です。
使い方もとても簡単です。
適用したい画像レイヤーを選択します。
アクションパネル内にアクションの項目がズラっと並んでいます
インストールした名前のものを選択し、下にある再生ボタンを選択すればアクションを適用することができます。
アクション名がかかれた矢印箇所をクリックすると、処理する項目がズラッとならんでいます。
途中から適用したいという場合は、このみの場所を選択してから再生すれば途中からの結果を適用することができます。
ではさっそく色んなサイトから集めてきた厳選のフリーアクション素材を紹介していきます。
写真をサンプルのような筆で描いたような絵画に変えてしまうアクションです。
adobeが公式で提供しているアクションで、本当にこのレベルのものができるのであれば驚きです。しかも無料。
試してみるとものすごい時間がかかりますが、しっかりできました。
本当にサンプルにあるような、筆で描かれたようなものができあがったので驚きました。
人物写真でも試してみました。これもなかなかのクオリティ!
額縁に入れてみました。なかなかの出来栄え!
これが無料で利用できるのは素晴らしいですね。adobeの本気を見せられた感じがします。用途はSNSのプロフィール写真からグラフィックに関するデザインイメージであれば、なんにでも使えそうです。
これもadobeから無料で配布されているアクションで、画像をラフな線画に変えてしまうというもの。
こういったアクションはいろいろありましたが、どれもいまひとつでクオリティの低いものばかりでしたが、これはどうでしょうか。。
実際に試してみたところ、さきほどの絵画アクションと同様にかなり時間がかかりましたが、馬に乗った女性の画像が本当にサンプル画像のような線画に変換されました!これもすごい!!
他の画像でもやってみました。
いやあ、、さきほどの絵画といいこの線画といい、無料のアクションなのにここまでできるのは本当にすごいと思いました。さすが開発元だなあと。
こちらのアクション、使い方が少し特殊で、大本の画像レイヤーには「background」と名前をつけたあと、レイヤーを新規作成。そこに「mask」と名前をつけます。
そしてその「mask」レイヤーにブラシツールで線画にしたい部分を塗りつぶしします。
その後、アクションを選択して実行すれば線画ができあがります。
このアクション機能は、明るい日中の画像を夕焼けの空に変えてしまうというもの。
実際に本当にそうなるのかどうか、別の画像で試してみました。
こんな感じになりました。
なんかいい感じ!
夕焼けの写真になるというよりは、全体的に色が淡く赤みが強くなったので、ノスタルジーな雰囲気、昔のアルバムから出てきた懐かしい写真感がました気がします。
他の写真もためしてみましたが、極端に夕焼け感がます感じではなかったです。
でも、結果おしゃれな写真に仕上がったのでいろんな写真に試したくなりました。おすすめです。
ガムプリントのことをよく知らなかったのですが、その結果があまりに強烈で、不気味さをかもしだしていたので紹介させてもらいました。
ガムプリントとは一般的に日本では、この処方にアラビアゴムを使うことによって、ゴム印画法と呼ばれ、おおくの写真家に愛されてきた処方である。
ガムプリントでは、プリント画像はどのような色にでも、絵の具、顔料を使うことによって表現できるが、他の乳剤プロセスに比べ、階調性、粒状性においてやや不満がのこる。
ガムプリントは簡単な処方であり、手軽にプリント画像は現れてくるが、質の高いプリントを仕上げるのにはかなりの熟練がいる。
紙は上質紙(平滑面紙)よりも少し粗い目の紙質の方が、絵画的タッチの美しい画像になる。これがガムプリントの特徴でもある。
出典: yuten konishi ガムプリント・プロセスより
実際に本当にそうなるのかどうか、着物をきた女性が写った画像で試してみました。
ホラーにはなりませんでしたが、着物をきた女性たちを写したカラー写真が江戸末期〜戦前のころに撮影された昔の写真のような仕上がりになり、かなりいい雰囲気に!
このアクションを適用することで「撮影してから何十年と時が経ち、すっかり劣化して色あせてしまった昔の写真感?」が出ます。
自分やまわりの人たちの写真を使ってインスタなどのsnsにアップしたら、話題になりそうですね。
このアクションは、サンプル画像のように、青と赤の画像をかけあわせて立体的に見せる技術の一つです。tiktokのロゴなんかそうですよね。
1 立体感のある浅い浮き彫りを施したもの。カメオなどの装飾品に用いられる。
2 立体的な映像を得るための方式の一。両眼による視差の原理を応用し、左右で異なる角度から撮影された映像を赤と青のフィルターをかけて投影し、左右に赤と青のフィルターをつけた眼鏡をかけて鑑賞する。古くから知られる立体写真や立体映画の手法であり、技術的に最も簡単だが、基本的にモノクロ映像しか扱えない。出典: コトバンク アナグリフより
腕をくんで困った顔をしているおじさんの写真で、実際に試してみました。
すごい!うでを組んで困った顔をしていたおじさんだったのになんだかかっこよく見える!!?いや、そんなこともないか。笑
他の画像の場合
サンプル画像のように、シリアスな画像の方がかっこよく決まりそうですね。
このアクションは、写真次第では雑誌やwebページのトップイメージ、グラフィックのポスターのメイン ビジュアルとして利用できそうなかっこいいグラフィックイメージとして使えそうです。
画像はあるけど何かが足りない。。アクセントをつけたいという場合につかってみてはいかがでしょうか。
このアクションはその名のとおり、ポラロイドカメラで撮影したような雰囲気と、ポラロイドの特徴である白枠が写真の外側に追加されるというものです。
実際にどうなるか試してみました。すると、写真の外枠に白い縁が生成されて本当にポラロイドで撮影したような画像に変わりました!
しかもレトロな加工もされていてなかなか雰囲気でています。
ポラロイド仕様なので、白枠にコメントがいれられるのもいいですね。
今話題のデュオトーン画像がつくれるというアクション機能。デュオトーンとは2つのトーン(色)を合わせて見せる手法です。この手法は古くからありますが、2016年ころから日本でも浸透してきて最近では色んな媒体でこの手法を取り入れた表現を見かけます。
これができれば簡単におしゃれな画像を手にいれることができますが果たして。。
実際に試してみると、本当にサンプル画像のような2色の画像になりました。
黒が多くある画像は当然ですが、全体的に暗めのカラーになりますね。
息子で試してみた。
ありですね〜 これも面白い!
ボタンひとつで色んなデュオカラーが楽しめるので、これも何かと出番があるんじゃないでしょうか。
サンプルのように、画像をドットやラインのイラストに変えてしまうというアクション機能ですが、実際こんなにうまくいくのかどうか
やってみましょう。
試した結果、サンプルのようなドットのデザインが出来上がりました。
完成したレイヤーの一部を横にスライドして、ドットのアナグリフ(立体的)風な仕上がりにしてみることも。
これならちょっとしたデザインのワンポイントに、あるいはドットのトーンで統一したイベントのフライヤーなんかにしてもかっこいいと思います。
サンプルのような画像の周りにもドットを残したい場合は、少し暗めの画像や周りに影がたくさんある画像を選ぶと良いかと思います。
画像を選択してアクションを押せば、専用のブラシが用意されて顔を塗ればたちまち肌がきれいな画像に変わるというもの。
有料のものと無料のものがあるので無料のものを試してみました。
少し時間がかかりますが専用のブラシで顔を塗ると、塗られた部分がたしかにきれいになったような感じに。ファンデーションを塗った感じ。
拡大版で見るとわかりやすいです。
シワを消すとまではいかないので、そういった処理はパッチツールなどを使ってシワシミを消すと良いかと思います。
Photoshopレタッチ-シミやシワ、そばかすなどを綺麗にする方法の記事はこちら
この機能、あんまりやりすぎると逆にボテっとして加工感が出てしまうので、ほどほどに塗ると良いと思います。塗ったあとも効果レイヤーの透明度を調整すれば濃度を調整できるので設定してみてください。
無料でここまでできるのであれば、Photoshop初心者の方でも簡単に撮影した画像をきれいにすることができそうですね。
この機会にPhotoshopをはじめてみるのはいかがでしょうか?シワやシミを消す機能もあるのでへたなアプリで加工するより精度が高いのでおすすめです。
今までアクションは自分で保存したものを使うだけでしたが、今回こういった記事で特集してみて実際に使ってみて、使えそうなものがたくさんあることに気付かされました。
無料でこれだけのクオリティのものがあるので、有料のものはもっとすごいんだろうあと、単純に思いました。
今度機会があれば有料版のアクションも記事にしてみたいと思います。
みなさんもぜひ、面白そうなアクションがあればいろいろ試してみてください。
堀内 良太
フォトレタッチとイラスト作成が得意なフリーランスのデザイナー。デザインがなんだかアメコミっぽくなる習性がある。ヒップホップを愛する。
最近、アクションアートの素晴らしさを知り、このように記事を拝見させていただいています。
無料のアクションの紹介で私も何れかを選択して試したく思います。
素人ですが、挑戦してみます。
特に外国のアクションで気に入ったものがありますが、何せ英語版で意味がわかりません。
仮に選ぶとなった場合は入手方法でも分かればお教えいただければ思います。
返信を頂き有難うございます。
確かに素人ながら良いなと思う素材は有料でしたが、(aquarelle ウオーターカラーペインティング フォトショップ アクション)お手数でなければサイトを見ていただければと思います。
厚かましく申し訳ありません。
お忙しいところ誠に恐縮です。
Aquarelle Wattercolor Painting Photoshop Action Guide
となっていました。
外国のアクションですが同じフォトショプでも日本でも使用できるか心配なので
専門の方に見ていただければ、と思っていました。
返信までしていただき有難うございました。
お忙しいところ勝手な、お願いをして申し訳ありませんでした。
水彩画風に素人ながら挑戦していますが、研究心も足らなく、いろいろ検索して
このアクションを見つけて良い感じだな〜と思えても、何せ英語版で手のつけようがなく
何方か専門に扱われている方にお聞きしたかったのですが、今回は貴方様のご助言で
吹っ切れて自分なりに試行錯誤してみます。
色々と有難うございました。
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