堀内 良太
2020/06/02
今回は、Photoshopで作成したデータの保存方法と、保存形式(保存するデータフォーマット)の種類とその特徴・メリット・デメリットなどを紹介していきたいと思います。
データ保存は基本の操作となりますが、とても重要な機能なのでぜひしっかりと覚えていってください。原則、この記事はmacをベースとしています。
データの保存方法は「ファイル」→「保存」を選択します。
すると、「別名で保存」と書かれたパネルが出現します。
このパネルには、ファイル名を入力する場所、保存先を選択する場所、フォーマットを選択する場所、新たにフォルダを作る場所、保存ボタンがあります。
そこで「保存名」と「保存場所」、「フォーマット」を選択し、「保存」ボタンをおせばファイルが保存できます。
保存名は、「.」のついている前の部分に入力し、それより右側(拡張子)の部分はさわらないようにしてください。(拡張子の部分はフォーマットを選択すると自動で変更されます。)
拡張子とは
拡張子(かくちょうし、英語: filename extension)とは、ファイルの種類を識別するためにファイルの名前(ファイル名)の末尾につけられる文字列。ファイル名の本体と拡張子は “.”(ピリオド、ドット)で区切られ、拡張子はアルファベットと数字の組み合わせで、歴史的には3文字以内が好まれたが、それ以上の場合もある。拡張子は、オペレーティングシステム (OS) においてファイルの判別のために任意につけられるもので、必ずしも必須ではない。拡張子が適切でない場合は、システムまたはアプリケーションソフトウェアの動作に影響を及ぼす場合がある。 .tar.gzのように複数のピリオドで区切っているケースもあるが、最後のピリオド以降を拡張子と判断するシステムが一般的である。
保存先はデスクトップ上に保存するか、デスクトップ上にあるフォルダの中に保存をするか、デスクトップ上にあるハードディスクに直接保存するか、もしくは外付けのハードディスクやクラウドに保存するかなどの選択をすることができます。
フォーマットとは、データの保存形式のことをいいます。
扱っているデータをどうするか(作業中なので一旦保存しておいてあとでまた作業をするのか、それとも途中経過をクライアントに確認してもらいたいので一旦保存して確認用のデータをつくるのか、完成したのでデータをクライアントに納品するのか)によって保存するべき形式が変わってきます。
以下がPhotoshopで保存できるフォーマットになります。
フォーマットの詳細に関しては、のちほど詳しく説明します。
フォーマットを何も選択しないままで保存すると、psdデータというフォーマットで保存されます。これで保存ができました。
また、保存するさいに、新たにフォルダを作ってそこに保存をしたいという場合は、こちらをクリックしてファイル名を入力したあと、保存をしましょう。
新規フォルダを作成して保存のイメージ↓
「新規フォルダ」ボタンを押して新規フォルダ名をきめます。
すると、入力したファイル名が、保存先の階層につくられます。
保存のショートカットキーはcommand+S(windowsならctrl+S)で保存できます。
データに手をくわえて作業が進行したあと、上書き保存したいという場合も、同じように「ファイル」→「保存」を選択します。もしくはショートカットキーcommand+S(windowsならctrl+S)で保存しましょう。
デザインの作成途中に、違う色合いのデザインや少し形を変えたデザインも作りたい、となったとき、「別名保存」を使って保存することで現在のデータを残しつつ、新しく別名のファイルも作っていくことができます。
方法は「編集」→「別名で保存」を選択します。保存先やフォーマットももちろんここで変更ができます。
ただし、別名保存するまえに保存をし忘れると、それ以前に保存した状態のままになりますので、別名保存する直前のデータを残しておきたいという場合は別名保存する前に一旦保存してから別名保存すると良いでしょう。
別名保存する前に一旦保存すると、直前のデータを残しておけます。
別名保存のショートカットキーはcommand+shift+S(windowsならctrl+shift+S)で保存できます。するとさきほどと同じように別名で保存と書かれたパネルが出現するので、名前と保存先、フォーマットを選んで保存します。
作成している案件や状況によって、保存するべき形式は変わっていきます。あなたが今するべき保存形式はどれでしょうか?
●Photoshop(PSD)データ
Photoshopで写真やオブジェクトを加工したり色を変えたりしたあと、一旦保存をしておいて続きの作業をおこなったり、一旦保存してそのデータを他の誰かに共有して、続きを手伝ってもらったりする場合にpsdデータに保存しておきます。
Photoshopは、Photoshop Documentの略で、拡張子は.psdとなります。psdデータは、IllustratorやIndesignなどのアドビのアプリでデータを利用することができます。
Photoshopは画質はそこそこ重たいですが、ファイル内で作成したレイヤーや適用した効果など、すべての機能を保持したまま保存することができるので、次にデータをひらいたときも中断(保存)したところからデータを編集することができます。
紙媒体のデータでも、webサイトを作成するときのどちらも対応できます。紙媒体の場合はCMYKカラー、WEBの場合はRGBカラーで作業をおこないます。それから背景を透明にすることも可能です。
●jpgデータ
加工した画像をクライアントに渡したり、印刷をかけたりするさい、jpgデータがオススメです。jpg(ジェイペグ)は、Joint Photographic Experts Groupの略で、JPEGという画像形式をつくった組織そのものの名前からきているそうです。知らずに使っていましたね。。組織の名前が拡張子になるだなんて、、なんかちょっとかっこいいですね〜。
JPEGは、画像を圧縮してデータを軽くすることができ、色数もフルカラー1670万色まで扱うことができるので高画質な画像を保存するのに最適です。
しかし、非可逆圧縮という方法で圧縮するので、画像を保存すればするほど画質が劣化していってしまいます。
非可逆圧縮
非可逆圧縮(ひかぎゃくあっしゅく)は、圧縮前のデータと、圧縮・展開を経たデータとが完全には一致しないデータ圧縮方式。不可逆圧縮(ふかぎゃくあっしゅく)とも呼ばれる。画像や音声・映像データに対して用いられる。
なので保存はなるべく繰り返さないように、一旦編集可能なpsdデータを残しておき、そこから書き出すようにしましょう。背景が透明の場合、保存すると背景は白色になります。レイヤーや効果などの機能の維持はできません。
●gifデータ
gif(ジフ)は、Graphics Interchange Formatの略で、色数が最大256色の可逆圧縮形式です。
可逆圧縮
可逆圧縮(かぎゃくあっしゅく)とは、圧縮前のデータと、圧縮・展開の処理を経たデータが完全に等しくなるデータ圧縮方法のこと。ロスレス圧縮とも呼ばれる。一般的に「データ圧縮は可逆圧縮と非可逆圧縮に分けられる」と言われるが、厳密な意味ではこのうちデータ圧縮に当たるのは可逆圧縮のみである。データ圧縮は「情報量を保ったまま」データ量を減らした別のデータに変換することをいうからである。
色数がは少なく表現の幅は狭いですが、容量が軽いのが特徴です。そしてこのgifは、photoshopとおなじように背景を透明にして保存できたり、動きのあるアニメーション動画を作成できます。webに掲載したり、SNSの投稿に貼り付けてみせることができます。
意外と簡単!Photoshopでgifアニメーションと動画を作る方法の記事
背景の透明化ができますが、レイヤーや効果などの機能の維持はできません。
●PNGデータ
pngはPortable Network Graphicsの略で、拡張子は.gifになります。gifと同じ可逆化圧縮形式データなので、保存を繰りかえしても基本画質が劣化しません。それから色数が1670万色と豊富で表現力がとても高いのが特徴です。
スクリーンショットで撮影されたものはたいていpngデータです。ですが、表現力が高いのでその分データが重いのがデメリットとしてあげられます。
webサイトにおいて、ロゴなどイラストはあまり扱う機会が少ないので大丈夫かと思いますが、写真などで多用すると一気にサイトが重くなってしまいますので注意が必要です。背景の透明化は可能ですが、レイヤーや効果などの機能の維持はできません。
●PDFデータ
Photoshopでpdfが作成可能です。
クライアントに複数の画像をひとつのまとまったファイルにして見せたいといった場合、pdfで保存をするとまとめて書き出してくれるので便利です。画質もいくつか選べて容量もそこで変わりますので、できるだけ軽くそこそこキレイに見せたいという場合は「高画質pdf」を選択し保存しましょう。
また、レイヤー機能の保持もできるので編集が可能なのと、背景の透明化の維持もできます。ただし、画質を落としてしまったデータはそれ以上の画質には戻らないので保存するさいはやはりpsdデータを残しておいて書き出すことをオススメします。
以上がPhotoshopデータの保存方法と保存形式のお話でした。
以下まとめましたのでぜひ確認して覚えていってください。
堀内 良太
フォトレタッチとイラスト作成が得意なフリーランスのデザイナー。デザインがなんだかアメコミっぽくなる習性がある。ヒップホップを愛する。
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