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これからのデザイナー/デザイン会社の生存戦略-レベニューシェア- デザイナー

これからのデザイナー/デザイン会社の生存戦略-レベニューシェア-

デザイナーIY

2018/12/04

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はじめに

もともとはフリーランスのデザイナーで、いまはデザイン会社を運営しています。デザイン一つで勝負できるのが、ひょっとしたら理想かもしれませんが、一部の有名デザイナーをのぞいて、なかなかそういうわけにもいきません。

なぜなら受託仕事は波があるからです。広告系の仕事は、大きい仕事をさせてもらっても、たとえクライアントと強い絆を作っても、次の仕事は1年後みたいな世界でもあるので、こんなのを仕事にしているなんて、人生無理ゲーだと思います、、本音のところ。

デザイン会社=無理ゲー

開発系の受託仕事を請け負うシステム会社では稀にあるようですが、デザイン会社ではあまり聞いたことない「レベニューシェア」でいま経営が少しづつ安定してきているお話をします。うまくいってない話も多々聞きますが、先が見えない受託のみの会社にとっては、絶対おすすめしたい手法です。

レベニューシェアとは?

利益もリスクも分け合うレベニューシェアの説明図

まずレベニューシェアって何ってことですが、発注側と受注側でリスクを折半し、売り上げも折半するということです。開発案件だとわかりやすいのですが、こういうアプリのプロジェクトがあって、制作会社が無料でアプリを作成する代わりに、将来生まれるであろう利益もシェアするということです。

レベニューシェアの例

ECサイトやウェブサイト、アプリ開発、ゲーム開発や、各種システム開発がそれにあたります。これからの作成ができれば、フリーのデザイナーや小さなデザイン会社でも実現は可能です。

レベニューシェアのメリット

こちらは受託側のデザイン会社側にとってのお話です。うちでは、ウェブサイトを制作する代わりに、そこからの問い合わせ分の利益の数十%をシェアしてもらっています。

プロジェクトの一員としてずっと関われる

デザイン会社は、作って終わりになるパターンも多いです。作ってよかったね。あとは知らんよってパターン。これは、手離れが良いという反面、仕事としてはつまらなさが残ります。Webなどの制作物を作るということ以外にもメーカー側に立って、あーしたい、こーしたいと商品開発そのものに携われたりもします。チーム感を感じるのは、特に孤独なフリーのデザイナーにとってはすごく良い経験になるはずです。

売上に応じて利益が入るので必死になる

受託仕事じゃない必死なデザイン会社

レベニューシェアは割合をたとえば5:5にするとか3:7にするとかシェア分の割合は最初の取り決めの際に決めます。私自身がレベニューシェアをして、つくづく思いますが、とにかく必死になります。自社(自分)の頑張りが売上に直結するわけなので、単純に納品するクライアントの受託仕事とは攻め方が変わります。改善!カイゼン!とTOYOTAばりに考えたり、提案したり、修正したりするわけです。

 

自社のみのプロジェクトではないので意思決定が遅れる

あくまで共同プロジェクトなので、相手先の会社と調整をしながら企画をしていくことになります。

レベニューシェアのデメリット

もちろんデメリットもあります。私が感じるところを書きます。

コストを回収できるかどうか不明瞭(初期費用)

契約にもよりますが、初期費用をいただけないわけなので、プロジェクトが大きければ大きいほどデザイン会社にとってリスクは大きいです。ですから、はじめの契約とそのプロジェクトが成功しそうかどうかを十分吟味する必要があります。事業は継続します。ずっと改善をしていくわけなので、プロジェクトが頓挫してしまうと大きな痛手を伴うことも否定はできません。

コストを回収できるかどうか不明瞭(ランニングコスト)

契約期間中、手間暇(お金)がかかり続けるので、初期費用以上にランニングコストがかかり続ける危険があります。

デザイン会社の提携先探しのポイント

ウェブの制作会社の場合は、比較的かんたんだと思います。うちの事例で考えます。

SEOやSNSからの集客が得意であると有利

サイト作りました。では陸の孤島ですよね?リスティングやプロモーションに高額なお金を突っ込めるところは、レベニューシェアする必要もないでしょうし。

SEOによる検索エンジンからの集客、またはSNSからの集客が得意だと、有利に進めやすいと思います。うちの場合は、SEOが得意ですが、少額のSEOのコンサル料をもらって、月々できることは、たかがしれているので、SEOに多くの力を割くには、時間に見合った対価が必要になります。

うちの会社でいうと本気でSEOやるから、レベニューシェアさせてくれという感じで、1日に最低5件以上の検索からの問い合わせのKPIとしています。

ウェブに強くない会社は山ほどある

ウェブに疎い会社。でもリアルに強い会社

リアルのビジネスには強いけど、ウェブには強くない会社は星の数ほどあります。新規プロジェクトに予算を継続してかけることができない会社も星の数ほどあります。

普段、受託している取引先にレベニューシェアでやりません?っていうアプローチをするのは難しくないはずです。

 

検索エンジンから探すこともできる

ウェブサイトは一応あるが、作りっぱなしのサイトに目につけるのもありです。検索に3P目以降、4P目以降にしかでてこない埋もれているサービスを探してアプローチするということです。そう考えると営業先は山ほどあります。

提携先のメーカーのサービスがうまくいきそうであるか?

私の場合は、サービスにそれほど魅力は感じなかったのですが、、レベニューシェア先がニッチでキーワードの検索順位をあげるのが難しくなさそうだったこと。もう一つはストックビジネスとして継続的に利益が入る可能性があったためです。特に後者のストックビジネスは、不安定なデザイン会社にとっては喉から手が出るほど欲しかったといのがあります。

レベニューシェアの注意点

役割と責任範囲の明確化

レベニューシェアは最初の契約が重要

共同プロジェクト故に、あれもこれもやってよと提携先からお願いされることがあります。弊社のようなデザイン会社だと、ついでに会社案内もやってよとか、あれ?ここまでやるべきかどうか?みたいなところはありました。そこは反省点です。

プロジェクトに関連するクリエイティブなことは全てやるとか、ウェブの範囲内だけとか線引きは重要です。やることは無限にあるので。

 

これからのデザイナー/デザイン会社の役割

ウェブ制作やグラフィックの受託仕事というのは不安定です。とにかく不安定。htmlやcssなどのコーディング技術は陳腐化し、デザインが良い、対応が良いだけで仕事を受けるだけのビジネスモデルは今後ますます厳しくなっていくと思われます。肌身で感じます。ホリエモンが起業したホームページ制作会社であるオン・ザ・エッヂが1996年に作られた会社だと考えると身震いして眠れなくなります。

どれだけ様々な業界の会社とタッグを組んで、レベニューシェアに限らず、お互いの強みを生かしつつ、ビジネスモデルを成長させることができることにジョインできるかが今後のデザイン会社やフリーランスのデザイナーにとって重要な能力だと思います。デザイン一つでモノが売れるか売れないかを左右する重要な要素であるのは間違いないはずなのだから。

 

デザイナーIY

普通の4大在籍中に、美大などに憧れを持ちつつ、コピー機を使ったコラージュなどでデザインに目覚める。DTP、ムービー、Web、3D、一通り経験したのち、最終的に作ることから、ウェブマーケティングで売ることにジョブチェンジする。

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