デザイナーKK
2019/02/18
ここでは、自分の経験した中でのお話をちょっとさせていただきます。
イラストレーターは、自分が描きたいものを描くのではなく、基本的には依頼者の要望に応じたものを描きます。そこにプラスして自分らしいデフォルメや表現の仕方・アイデアが加わりそれも含めて依頼者からOKをいただけたり、喜んでもらえると、やりがいや楽しさ、達成感も増していきます。
イラストの考え方としては、デザインの表現方法の一つ という位置にあると思います。なので依頼者のイメージに近いタッチのイラストを描いたり、依頼者が、自分のイメージに合うイラストレーターに依頼したりします。 仕事の大まかな流れは、まず依頼者と打ち合わせをし、イメージや要望、スケジュールなどをヒアリングします。
それをもとに制作し、依頼者から修正や追加などの要望があれば、その都度応じます。最終OKが出たら納品する、という流れです。 また、デザイン会社などの社内でイラストを描くイラストレーターはイラストを含めたデザインもして納品したり、デザイナーから依頼を受けてイラストのみ描いたりもします。
私の経験上感じたことは、『絵を描くのが好き』な熱意を持ちつつ絵画塾などでデッサンを学ぶとか、イラストを学ぶなどなにかしら『描く』基礎的な技術を身につけると良いかと思います。また、デザインソフトであるIllustratorやPhotoshopなどを使用できると仕事の幅が広がります。
特に資格などは必要ありませんが、自分がどんなイラストを描くのかを人に見せる必要があります。なので、ポートフォリオ(作品集・成果物)を作ることが大切です。また、自主制作をして展示をしたりして多くの人にイラストを見てもらうのも仕事につながる可能性が広がります。 『描く』基礎を学んだら、1日1カットなにか何でもいいので『描く』練習も大切です。
とにかく沢山描いて、いい『線』を描けるようになることを意識していました。それから自分のオリジナリティをどうしたいかなど、徐々に見つけてい っていたように思います。
社内のイラストレーターは、必要に応じて描く機会もありますがフリーランスでのイラストレーターは、どの職業も同じかと思いますが自分で営業から経理まですることが、描くこと以外の部分で大変になってきます。
社内のイラストレーターの場合は、例えばデザイン会社や広告会社ではデザインが本業なので、イラストは片手間で描かざるをえない時もあります。依頼を受ける内容によりますが、例えばデザイナーからのお願いで、イラストのタッチなどイメージがある場合は、そのサンプルを参考にし て描く作業をより効率的に仕上げます。テーマに沿った上でタッチからのお願いでも、いろいろな判断をより早くし仕上げます。
イラストレーターという職業を知ったのは、大学に入ってからです。高校時代、進路を考えないといけなかった時期、漠然と美術の分野に方向を絞っていきましたが、両親が美術の分野は未知過ぎて反対していました。(今までの中でも大きい壁だったかもしれません。。)
が、その時の情熱で、地元のタウンページの広告会社や印刷会社など具体的な就職先を親に見せて説得したり奨学金を受けることや地元に割と近い地域を選んだりなど、親の言うことを聞きながら試験に必須なデッサンを習わせてもらい、美術系の大学に入りました。なので大学では、とにかく将来就職することを目標に、いろんなことに興味を持って臨んでいました。
その中の一つで、AD部(アートで地域活性をする部活)の活動にて、先生からデパートのディスプレイの一部で使うイラストを、描きたいように描いていいぞ というお話をいただいて描いたのが初めてのイラストでした。
また、課題制作のほか自主制作をしていて、友人や先生にちょくちょく絵を見せていたので、それがきっかけで、友人と学祭やデザインフェスタなどで一緒に展示をしたりもしました。
グラフィックデザイン事務所でアルバイトをしたりもしました。そこでの師匠からデザイナーとしての考え方など、初めて現場での基礎を教えていただきました。と、そうこうしているうちに社会人になり、広告会社でデザイナーとして働いていた頃社内でイベント告知ポスターのイラストを担当させていただいたことが、仕事としてのイラストへの興味がグッと湧いたきっかけでした。
制作した告知ポスターのイベント当日、スタッフの手伝いをしながらお客さんが楽しんでいるところを見た時もとても嬉しく思いました。また、残業も多かったりしんどい時もあったのですが、自分で考えて携わった制作物を入稿し終えた朝とかは疲労と共にそれまでに無い達成感を感じました。
そういった瞬間瞬間が、この仕事の魅力に思います。 このように、デザインをしていてイラストを描く機会ができ描くことが増えていったことをきっかけに、自分でもより一層イラスト・キャラクターデザインなどいろいろと経験を積んだり描いたり、いろんなものを見たり聞いたりしていきました。
結構、イラストだけを職業にしているケースはなかなか難しいというイメージがあったのですが実際そう感じています。なので、デザイン会社に入り、結果そこでイラストレーターとしてのポジションを作っていった形になります。
自分もまだまだ道半ばですが、これまでの経験を振り返った所々を書かせていただきました。言葉足らずなところもあるかと思いますが、読んでいただきありがとうございます。改めて、イラストに向き合えるきっかけにもなりました。イラストはどこか商業的な絵 のように思います。始めに書いた、デザインの表現方法の一つ にも通じますが、絵をデフォルメすることは、デザインしているということともいえそうです。
どうやったらわかりやすいか、こうしたら見る人は喜ぶんではないか、などなど、考えながら描いたりもします。
昔から絵を描く時や物を作る時は、誰かを喜ばせたいというワクワク感があります。
自分自身が結構、広告のキャッチコピーを見て前向きな気持ちになれたりふと目にしたデザインやフォント文字、イラストにときめいたりするので要はそういうのが好きなのだと改めて思いました。そういった気持ちを持ち続けていることが大切なのかもしれません。
デザイナーKK
デザイン会社、キャラクター会社などを経て現在はフリーのイラストレーター/デザイナー。ガーリーな絵が得意。
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