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バズる企画の作りかた(でも炎上も背中合わせ) マーケティング

バズる企画の作りかた(でも炎上も背中合わせ)

西原 伸也

2019/05/03

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はじめに

IY
今回は、バズらせるための「しかけの考え方」を深掘りしてみます。例としてSNSを使った「ケツバットガール」を例にしていますが、企画を考える上で参考になる考え方だと思います!

 


ケツバットガールとは?

新潟市古町商店街にある野球マンガドカベンの山田太郎の銅像を使ったフォト企画、 フルスイングする山田太郎像に女の子がケツバットされているインパクトある写真で SNSを中心に話題になりました。詳しくはKAI-YOUさんの記事を参照してください。


バズった写真1

バズった写真2

出典:ケツバットされる女子が可愛い! 新潟に新たな名所誕生か!?

 

 

IY
ケツバットガール!を企画したきっかけを教えてください。
西原
閑古鳥が泣く街で面白いことができないものかと考えたのがきっかけです。いまっぽく言えば地方創生的な感じですかね。

 

ケツバットガールの舞台となったのは新潟の古町という町なんですけど、ちょうど僕が沖縄から新潟に引っ越してきたときで、 せっかく新潟に来たのだから何か一つ話題になることでもやってみようかなって思っていまして。

 

例のドカベンの銅像にであったわけなんですけど、誰も見向きもしないというか、そもそもその通りにはほとんど人が歩いていなかったんです。いわゆるシャッター街みたいな感じで。

 

せっかくドカベンの銅像があるのにもったいないなって思っていて、ちょうどその頃にその通りでお祭りがあったんですけど、行ってみたら銅像はテントの陰に隠れているわ、横にプロパンガスは置かれるは、とにかく扱いが酷いなって思って、もったいないなって思いました。

 

それでこのドカベン像を使って何かできないかな?と考え始めました。

 

僕はそのころから、女の子が少し羽目を外した感じで友達と無駄にはしゃいでいる写真が平和的でいいなって思うことがあって、そういうのを形にできないかと考えていました。

 

せっかくなら話題になることにして、沢山の人がその通りにも来てくれると町の活性化にもなるんじゃないかって思いました。

 

そこで、考えたのが「ケツバットガール!」でした。いざ始めようと思って企画を近所の人に話したところ、色々とあって近々ドカベン像は撤去されるという話を聞きました。

 

じゃあ短期間に思いっきりバズを起こせば、撤去もされないかも!って思って、「ケツバットガール!」をやることにしました。

 

バズる戦略

IY
どういう戦略で話題にしようと考えたのですか?
西原
一番初めに考えたのは「誰でもできる」ということと、「撮影がカンタンにできる」ということでした。

 

普段の仕事で女の子を集めることがわりとカンタンだったので、そこはうまく利用しようと考えました。こういう写真を使った企画と言うのはあるていど、「数」が必要だと思います。

 

なので、協力してくれる人が沢山いたことが大きいです。 写真の構図などは基本的にはインパクトのあるものと抜きになる二種類を撮っていこうと思いました。

 

最初は、「こんな感じで」と指示を出してやってもらって、その後は自由にやってもらって撮影していきました。

 

SNSの中でもニッチなTumbler

ある程度写真が溜まってきたら、何かSNSに投稿していこうと思っていたのですが、考えたのは「匿名性の高いとこ」にしようと考えて Tumblerというあまり日本では馴染みのないSNSを使うことにしました。

 

匿名性の高いところを使おうと考えたのは、僕が普段の業務で「美少女図鑑」というフリーペーパーの制作に関わっていて、その美少女図鑑というのは一時期かなり多くのメディアでも取り上げられている有名なフリーペーパーでした。

 

情報鮮度が高いものじゃないとシェアしたくない

その美少女図鑑との繋がりというか関連をできる限り知られたくなかったからです。 一見名前の知れている美少女図鑑の新企画という風にやった方が話題になるように思いますが、美少女図鑑のピークというのは少し前のことなので、新しい企画としてやらないと鮮度がないと思っていました。

 

このケツバットガールの場合、初めに拡散の力になってくれる人を想定したときに、「美少女図鑑」の名前はマイナスに作用すると考えました。

 

やっぱり、初めに拡散をしてくれる人というのは、「自分が新しい面白いものを見つけた」と思ってシェアをしたいものなので、それが数年前に大きな話題になった、美少女図鑑の企画であったりその人がやっていると思うとシェアを躊躇します。

 

実際僕がそうで、面白そうだなって思ったものを、シェアしようと思ったときに、作っている人が鮮度の高い人じゃ無いとシェアしたくない自分がいます。

 

分かりやすい例えで言えば、「格好いいな!」って思った音楽が、自分が知らなかっただけで、結構昔から有名なバンドであったり、一時期人気だったけど今は人気が無いバンドとかだったら、「今さら聴いているの?」とか「そのバンドもうオワコンだ」とか言われることをとても気にするので、とにかく新しい話題になっていることとしてケツバットガールを出さないといけないと思いました。

 

自分が見つけたぞ!感を作る

話題になるには段階があって初期段階に話題にする人っているのは、どこかで自分が「面白い人間だ」ってアピールしたいものなので、そういう人がシェアしやすい方法にしました。

 

Tumblerというのはかなり匿名性も高かったですし、あとちょっとクリエイティブなイメージもありました。そんな方が見つけた感が強い、「こんな面白いの見つけた」って結局Twitterとかにリンク貼ってくれるわけですし、その次にTumblerに飛んできてくれた人を、どれだけ面白いと思わせるかなので。

 

伝えやすい「え?何それ?」的なネーミング

ちょっと時系列が前後しますが「ケツバットガール」というネーミングにしたかというと、ただ写真を上げただけだと人に伝えにくいので、誰かに伝えやすいように、企画の名前を付けることが必要だと考えました。

 

そういうとき、僕がいつも考えることなのですが、話題になっていく会話を想像します。

 

パッと聞いただけではいまいち分からないけど、インパクトがあるネーミングを考えて「ケツバットガール」にしました。そうすると「ケツバットガールって知ってる?」→「え?何それ?」という流れが想像できます。

 

インパクトの強弱

そして、 Tumblerの中に「ケツバットガール!」というサイトを立ち上げて写真をアップしていく上で考えたのはそれぞれの写真の構図と順番です。

 

Tumblerの性質上、縦にどんどん写真が続いていくサイトのデザインになっていたので、縦フリックでどんどん写真が見れるわけです。そのときに重要なのは外しの写真として、大してインパクトの無いような写真をどれだけうまく挟んでいくかを考えました。ある程度外しが無いとインパクトのある写真が来たときのパンチ力が違うんですよ。

 

以前くるりというバンドのライブを観に行ったのですが、そのライブは名盤と言われるTEAM ROCKというアルバムの再現ライブのときで、フロントマンの岸田繁さんが、良いアルバムっていうのは「良い曲とそうでもない曲があって名盤になる」みたいなことを笑っていっていました。

 

僕は結構それって本質だと思っていて、ケツバットガールの写真も全部インパクトのある写真にする必要はないし、むしろインパクトの少ない写真をどう盛り込むかを考えました。

 

真似して投稿しやすくする

この企画の場合、ドカベン像がある商店街にどうやって人に来てもらうかと言うことも考えていたので、僕の撮るケツバットガールは、実際に一般の人がその場に来てスマホか何かで撮影するときのガイドラインになるようなものを撮るように心がけました。

 

「ケツバットガール!ってこういう写真ですよ」みたいな、それを見て来た人がそれぞれに撮影をすると、変にブレたりして、思ったより面白いものが撮れたりするものなので、それを友達と楽しんだり、自分のSNSに投稿したりしていくとさらに話題になると思っていました。

 

プロっぽい写真もいいですが、素人っぽい写真も混ぜて、私にもできる!というムードを写真から漂わせています。

 

バズる基準

そうやって真似してもらって、SNSでどんどん拡散されていきました。ハフィントンポストさんといったネットメディアや、テレビのニュース番組などが来るようになったので、一気に拡散という感じです。その頃には、銅像の写真を撮るために人が列をなして並ぶっていうところまできていました。

 

IY
あー、日本テレビのZIPとかですね。Twitterのバズとかって、なんというか閉じられた界隈で終わることがほとんどで、テレビとかまでいって初めて「バズった」という感覚がありますね。

 

そして炎上する

地元の商店街の方にもとても喜んでいただきました。まあそれから色々ありましたけど、 バズるということは炎上するに直結しているとここがありますからね。何かバズらせるにはある程度炎上するかもという覚悟も必要だと思っています。

 

企画から炎上までの流れ

せっかくなのでバズった企画がどんな感じで炎上していったかもカンタンに言えば、

 

①新潟で何か面白そうで話題になりそうなことがないか街を徘徊する。

 

②古町という場所にドカベンの像があり企画を考える。

 

③企画を知り合いに話したところ、どうもドカベン像も撤去される話があることを知る。 

 

④ケツバットガールという企画で人を呼んで、ドカベン像の撤去を免れるストーリーを考える。

 

⑤撮影を開始し、SNSなどを利用して拡散の下地を作っていく。

 

⑥投稿数を一気に増やしていく。

 

⑦徐々に拡散されドカベン像の撮影待ちの列ができはじめる。

 

⑧商店街の人に、通りに人が沢山来ていると喜ばれる。

 

⑨新潟の地域話題として番組に取り上げられる。

 

⑩SNSに#ケツバットガールで投稿が増え始める。

 

⑪ハフィントンポストに取り上げられる。

 

⑫東京のキー局からの取材や、まとめサイトやネットニュースに数多く取り上げられる。

 

⑬ドカベン像も撤去される予定だということがニュースに流れ始める。

 

⑭ケツバットガールが問題で撤去になるという噂が立ち始める。

 

⑮ガンガン誹謗中傷が入り乱れる。

 

⑯完全な炎上が完成する。 

 

 

IY
話題になるということは、多くの目に触れるということなので、炎上と背中合わせですね。
西原
誰からも話題にされない企画は、炎上のしようもないですしね、、ネガティブな企画は論外ですが、ポジティブなものでもありえます。覚悟も必要ですね。

西原 伸也

二階堂ふみ、黒島結菜などを芸能界という荒波に放り込む。「岡山の奇跡」のコピーを勝手に作ったり、ケツバットガールで燃えたり、「ぼくらのお目かけ女の子100!」主催

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